GROUP EXHIBITION
すがたなき森
広島芸術センター 2019.4.20 - 4.28
すがたなき森
森の中を歩いている時、自分がどこに向かって進んでいるのかわからなくなる時がある。地図があったとしても、今どこにいるのか草木の並びから正確に知ることはできないし、GPSだって狂うような森であれば、どんな地図も役に立たない。そこでは、不安に身をよじりながら五感を研ぎ澄まして皮膚感覚で進むしかない。もしも、道を見出したとすれば、それはもうほとんど目的地に着いたようなものだ。だが、目的地に着いたとして、その後、あなたはどうするのか?姿なき森は永遠の道行きである。
SOLO EXHIBITION
顔のないゆうれい
本と自由 2019.1.11 - 1.20
顔のないゆうれい
気がつくと家の中にはもう一人いました。
10歳の頃、家のドアを開けたまま友達と遊びに出かけてしまいました。その日から家に人が入り込んだのです。帰ってドアが開けたままことに気が付き、友達と恐る恐る家の中を探し回りましたが誰もいません。でもたしかに2階の押入れにいるのです。
3人家族にもう一人、あるときは同じ位の歳の少女、あるときは初老の男性。まるで足があって顔がないゆうれいのようにこちらを見遣ります。聴こえるはずのない足音や居るはずのない気配におびえていました。その家から引っ越して何年か経った頃、その彼とも彼女とも言えないゆうれいは消えて、しばらくすると思い出すこともなくなりました。
そんなある日、祖父が撮った写真を見つけました。そこには毎日家の中に居る気配を感じた何かがいるのです。私はたしかに写真の中の人々と遊んだのです。もう見ることのできない何かを描かねばならない思いになりました。私の絵の多くには顔がありません。どこに居るのかもわからず、存在しない人々です。もう会うことの出来ない愛しく恐ろしい人々です。
GROUP EXHIBITION
カランコエ
広島市立大学フレスコ室 2018.10.27 - 10.28
カランコエ
2018/10/27(土)- 10/28(日)10:00 - 18:00
広島市立大学 フレスコ室